非営利型 一般社団法人 ふくおか活力創造協会
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福岡で飲食店を開業するときの相談先・依頼先|無料の相談窓口と、書類を任せられる専門家【2026年版】

2026年10月19日

飲食店の開業準備では、物件探し、資金の用意、内装の打ち合わせ、保健所や税務署への届出と、決めることも手続きも次々に出てきます。誰かに相談しながら進めたい、書類の作成だけでも任せたい。そう思っても、福岡には窓口がいくつもあって、どこが何を受け持っているのかは分かりにくいものです。

相談先は、大きく2種類に分かれます。ひとつは、無料で話を聞いてもらえるところも多い公的な相談窓口。もうひとつは、報酬を払って書類の作成や手続きを任せる専門家(行政書士・税理士などの士業)です。役割がまったく違うので、それぞれの得意分野を知っておくと、準備をずっと進めやすくなります。

この記事では、福岡県内で飲食店を開業する方が使える相談窓口と、書類を任せられる専門家、頼む前に確かめておきたいことをまとめました。内容は、各機関の公式サイト(2026年10月時点)で確認しています。

悩みごと別・相談先の早見表

まずは、悩みごとに合った相談先の目安です。

こんなとき 主な相談先
何から手をつければいいか分からない 福岡県よろず支援拠点、スタートアップカフェ(福岡市)、当協会
事業計画書(創業計画書)の作り方を知りたい 福岡県よろず支援拠点、商工会議所・商工会、日本政策金融公庫
開業資金を借りたい 日本政策金融公庫、福岡市・福岡県の制度融資
店の図面や設備が基準に合うか確かめたい 保健所(福岡市は各区の衛生課)、消防署
許可や届出の書類を任せたい 行政書士
税務署への届出や確定申告を任せたい 税理士
人を雇うときの労働保険・社会保険の手続きを任せたい 社会保険労務士

福岡で使える公的な相談窓口

よろず支援拠点、商工会議所、福岡市の窓口は、相談料がかかりません。ただし、セミナーや講座の中には有料のものもあります。

福岡県よろず支援拠点|何から始めるか迷ったら

国(中小企業庁)の事業として設けられた経営・創業の相談所で、福岡県では公益財団法人福岡県中小企業振興センターが運営しています。相談料は、何回利用しても無料です。

すでに事業をしている人だけでなく、これから創業する人も対象です。「何から始めればいいか分からない」という段階の相談や、創業計画の作り方の相談にも応じています。飲食の分野では、居抜き物件や店舗の契約についての相談も受け付けています。

本部は福岡市博多区吉塚本町にあり、北九州・久留米・飯塚にも常設の窓口があります。県内の商工会や商工会議所なども含めると相談窓口は80か所あり、その多くはテレビ電話で本部のコンサルタントとつながります。予約は電話(092-622-7809、平日9時〜16時)で受け付けていて、1つの事業者につき1か月4件までと決まっています。

商工会議所・商工会|地元で続けて相談したい

商工会議所は原則として市の区域に、商工会は主に町村部に置かれている団体です。店を開く場所によって、相談先が変わります。

福岡市内なら、福岡商工会議所が創業や融資の相談に応じています。会員でなくても相談でき、相談の費用はかかりません(事前予約制)。日本政策金融公庫の担当者が来て相談に乗る日も設けられているので、融資の話をまとめて聞きたいときにも便利です。

町村部で開業する場合は、地元の商工会が窓口になります。福岡県商工会連合会のサイトにある「商工会MAP」で、地区ごとの商工会の所在地と電話番号を調べられます。相談の受け付け方は商工会ごとに違うので、まずは電話で問い合わせてみてください。

日本政策金融公庫|開業資金の借り入れを考えたら

開業資金の借り入れを考えるなら、政府系の金融機関である日本政策金融公庫が代表的な相談先です。創業時によく使われるのが「新規開業・スタートアップ支援資金」で、これから事業を始める人や、開業からおおむね7年以内の人が対象になります。申し込みの際には創業計画書を出し、事業計画の内容を説明します。

公庫のサイトでは、創業計画書の書式に加えて、洋風居酒屋を例にした記入例も公開されています。飲食店の計画書を書くときの参考になります。

相談は、支店の窓口かオンラインで予約して受けます。電話の窓口は「事業資金相談ダイヤル」(0120-154-505)で、これから創業する人は平日9時〜19時に相談できます(日曜・祝日・年末年始を除く)。福岡県内では、福岡支店・福岡西支店・北九州支店・八幡支店・久留米支店が窓口です。

福岡市の創業支援|スタートアップカフェと中小企業サポートセンター

福岡市で開業するなら、市の窓口も使えます。

スタートアップカフェは、福岡市中央区大名のFukuoka Growth Next 1階にある起業相談の窓口です。業種を問わず、起業の流れや事業計画の作り方を相談でき、料金はかかりません。予約なしでも利用できますが、事前の予約がすすめられています。毎週木曜には、税理士や日本政策金融公庫の担当者に個別に相談できる時間もあります。

福岡市中小企業サポートセンターでは、専門の相談員が創業相談や融資・返済の相談に無料で応じています。創業相談は平日10時〜17時の予約制で、相談員には飲食業など消費者向けの事業の支援を得意とする人もいます。

また、福岡市で株式会社や合同会社を設立する予定なら、市の「特定創業支援等事業」も知っておくと得をします。市が指定するセミナーや個別相談を1か月以上かけて受けると証明書が発行され、会社設立時の登録免許税が半額になるなどの優遇があります。対象の講座や申し込み方法は、福岡市のページで確認できます。

保健所・消防署の事前相談|店の図面ができたら

営業許可や消防の基準に店の造りが合っているかは、保健所と消防署に図面を持って相談するのが確実です。福岡市では、店がある区の衛生課が保健所の窓口になります。相談の時期や手続きの期限は「福岡で飲食店を開業する手続きと流れ」にまとめています。

どこに相談すればいいか迷ったら、まずはお聞かせください

開業について相談する

書類の作成を任せたいときの依頼先

営業許可や届出の書類は、自分で作って出すこともできます。ただ、開店準備で手が回らない、間違いが心配というときは、専門家に任せる方法もあります。

ただし、誰に頼めるかは法律で決まっています。他人から報酬を受け取って書類を作れる人は、それぞれの資格を持つ専門家に限られます。

任せたい手続き 依頼先 根拠となる法律
飲食店営業許可の申請、消防署への届出、深夜酒類提供飲食店営業の届出など 行政書士 行政書士法
開業届・青色申告承認申請書など税務署への届出、確定申告 税理士 税理士法
労働保険(労災保険・雇用保険)や社会保険の手続き 社会保険労務士 社会保険労務士法

行政書士|営業許可などの申請書類を任せる

飲食店営業許可を保健所に申請する書類や、消防署・警察署に出す届出の書類は、行政書士の担当です。

福岡県行政書士会は、営業許可などの申請についての無料相談を、毎月第4金曜日の10時〜17時に開いています。会場は天神のソラリアステージ6階(西鉄ホール ホワイエ内)です。依頼する前に、自分で申請できそうか、任せた方がいいかを聞いてみるのもひとつの方法です。

依頼先を探すときは、日本行政書士会連合会の「行政書士会員検索」が便利です。氏名や登録番号、事務所の所在地、取り扱っている業務から、登録されている行政書士を調べられます。

税理士|税務署への届出や確定申告を任せる

開業届や青色申告承認申請書といった税務署への届出、開業後の記帳や確定申告は、税理士に任せられます。税理士の仕事は、報酬の有無にかかわらず、税理士でない人は行えません。

福岡・佐賀・長崎の税理士が所属する九州北部税理士会は、「税の常設無料相談所」を開いています。日時は毎月9日・19日・29日(土日・祝日を除く)の13時〜16時で、会場は博多駅南の九州北部税理士会館です。相談は1人30分ほどで、事前予約制です。ただし、答えてもらえるのは一般的な内容までで、自分の店の具体的な相談は、個別に税理士へ依頼することになります。

税理士を探すときは、日本税理士会連合会の「税理士情報検索サイト」で登録を確認できます。

社会保険労務士|人を雇うときの手続きを任せる

アルバイトやパートを雇うと、労災保険や雇用保険(あわせて労働保険)、条件によっては健康保険や厚生年金(社会保険)の手続きが必要になります。これらの手続きを報酬を払って任せる先は、社会保険労務士です。

福岡県社会保険労務士会は、「総合労働相談室・年金相談センター」で無料相談を受け付けています。日時は毎週火・木曜の12時〜18時と、第1土曜・第3日曜の10時〜16時で、対面での相談は予約制です。会のサイトでは、地域や業種(旅館・飲食業など)から社会保険労務士を探せます。

頼む前に確かめておきたいこと

専門家に依頼するときは、次の点を確認しておくと安心です。

  • 資格者本人かどうか:行政書士・税理士は、上で紹介した検索サイトで登録を確かめられます
  • どこまでやってもらえるか:書類の作成だけか、保健所や消防署との事前相談まで含むのか
  • 費用の内訳:専門家への報酬と、保健所に払う申請手数料(福岡市の飲食店営業は16,600円)は別です
  • いつまでに頼むか:営業許可の申請は開店の1週間前までが目安なので、余裕をもって依頼します

「開業代行」をうたう業者に頼む前に知っておきたいこと

インターネットで探すと、「開業サポート」「許可申請代行」といったサービスがいくつも見つかります。その中に、資格を持たない業者が混ざっていることがあります。

2026年1月1日には、改正行政書士法が施行されました。行政書士でない者は、「手数料」「コンサルタント料」など名目を問わず、報酬を受け取って官公署に出す書類を作る仕事をしてはならない。このことが、条文にはっきり書き込まれています。違反すると、行為をした本人だけでなく、その業者(法人)にも罰金が科されます。

「開業準備一式」のようなセット料金に申請書類の作成が含まれている場合は、実際に書類を作るのが資格を持つ専門家かどうかを確かめてください。

福岡での飲食店開業の相談に関するよくある質問

飲食店の開業について、無料で相談できるところはありますか?

あります。福岡県よろず支援拠点、福岡商工会議所、福岡市のスタートアップカフェや中小企業サポートセンターは、いずれも相談料がかかりません。当協会でも、開業についての相談を無料でお受けしています。

飲食店の営業許可の申請は、代行してもらえますか?

行政書士に依頼できます。行政書士でない業者が報酬を受け取って申請書類を作ることは、法律で禁じられています。もちろん、自分で申請することもできます。

開業届の作成は、誰に頼めますか?

税理士に任せられます。税務署に出す書類の作成は、税理士の仕事です。開業届は、自分で作ってe-Taxや書面で出すこともできます。

開業資金の借り入れは、どこに相談すればいいですか?

日本政策金融公庫が代表的な相談先です。福岡市や福岡県にも創業向けの制度融資があります。融資の相談は、福岡商工会議所やよろず支援拠点でも受け付けています。

相談先は、ひとつに絞った方がいいですか?

役割で使い分けるのがおすすめです。準備の全体像や事業計画は無料の相談窓口で、許可や届出の書類はそれぞれの専門家で、というように分けると、それぞれの得意分野を生かせます。

まとめ

福岡で飲食店を開業するときの相談先は、公的な相談窓口と、書類を任せる専門家の2種類です。

  • 何から始めればいいか迷ったら、福岡県よろず支援拠点やスタートアップカフェ(福岡市)などの無料窓口へ
  • 開業資金の相談は、日本政策金融公庫や商工会議所へ
  • 店の図面ができたら、保健所と消防署に事前相談
  • 書類を任せるなら、許可・届出は行政書士、税務署への届出は税理士、労働・社会保険は社会保険労務士へ
  • 「代行」をうたう業者に頼むときは、書類を作るのが資格者かどうかを確認

相談先をうまく使い分けて、開店までの準備を進めてください。

当協会にご相談いただけること

一般社団法人ふくおか活力創造協会でも、福岡県内でこれから開業する方や、開業して間もない方のご相談をお受けしています。相談は無料です。

お手伝いできるのは、開業準備をどの順番で進めるかの整理と、内容に合った相談先・依頼先のご案内です。許可の申請書類や税務署への届出書類の作成・提出は、法律上、資格を持つ専門家でなければできないため、当協会では行っていません。書類を任せたい場合は、この記事で紹介した専門家にご依頼ください。

開業期につまずきやすい点については、「飲食店への聞き取りから見えた、開業期の課題」にもまとめています。また、西区で開業したお店は、当協会の「福岡市西区のランチ・飲食店まとめ」への掲載を無料で申し込めます。

開業の準備で迷っていることを、まずはお聞かせください

ご相談は無料です。「何から相談すればよいか分からない」という段階でも構いません。当協会は特定の商品やサービスを販売する団体ではなく、ご相談によって何かの購入をお勧めすることはありません。

開業について相談する

一般社団法人ふくおか活力創造協会/〒811-2305 福岡県糟屋郡粕屋町大字柚須119番地1


出典

本記事は、上記の資料をもとに一般社団法人ふくおか活力創造協会(法人番号 6290005020166)が作成しました。記載内容の最終確認日は2026年10月19日です。各窓口の受付日時や内容は変更される場合があります。利用の前に、各機関の最新の情報をご確認ください。